Phonicsとは、
アメリカで育つ子供たちが、
読み書きを学ぶために使う
遊具のようなツールです。
英語は、
綴りと発音の間に
一貫したルールが無いことで
知られていますが、
一定の法則も見え隠れします。
その法則を
大まかにまとめたシステムが
Phonicsです。
有機的に覚えることが出来れば、
知らない単語でも、
綴りから発音を想像しやすくなるので
大変便利です。
日本人がフォニックスを使う場合の
注意点として、
以下の2点が挙げられます。
1) 純粋な英語の音を知らずして、Phonicsは使えない アメリカの幼稚園でPhonicsを学ぶ時、
子供たちは既に、
英語発音で話しています。
幼少期は皆、
言葉を音から学ぶのです。
日本の子供が、
ひらがなを覚える前に、
お話を始めるのと同様です。
まだ綴りは分からない子供たちに、
音から綴りを想像する方法を教えるのが
Phonicsです。
私たち外国人の大人が
純粋な音を知らずに
Phonicsを勉強した場合、
母国語の音のイメージを
頼りにせずにはいられません。
ルールに則り音を分類したところで、
頭に浮かぶのは
矢張りカタカナ英語、
通じなくて当然、
ということになってしまいます。
Phonicsを
有機的に使えるようになるのは、
ネイティブ発音を
口と耳が覚えた後です。
2) フォニックスには例外が多い
もう一つ、
日本人に何故か知られていない
事実があります。
それは、
Phonicsの例外の多さです。
まず、
アメリカでPhonicsを学ぶ子供たちは、
シンプルな単語を中心に生きています。
まだ保育園や幼稚園。
場合によっては、
おむつもしたまま、
ミルクボトルをくわえた
赤ちゃんたちです。
そんな子たちが使う
シンプルな一音節単語だからこそ
一貫性を感じ易い
フォニックスのルール。
大学や英検受験者の
多音節単語を
私たち外国人が
フォニックスを使って
発音を振り分けることは
危険が伴います。
フォニックスの例外が
起きやすい場合として、
以下のことを
ちらっと考える癖をつけましょう。
A 音節の強弱がわからない
弱い音節の母音は、
母音そのものが省略されたり、
違う音色に変わってしまうことが
多いです。
よって、
多音節単語で
強弱リズムが分からなければ、
フォニックスを使いこなすのは
難しいでしょう。
ニュースなどで
ネイティブ発音の響きを
聴き慣れている単語なら良いですが、
一瞬で
リズムが浮かばない場合は、
辞書を引いて
発音を確認しましょう。
B 外国語由来の単語
は、
輸入元となる言語の
発音ルールに影響を受けたりします。
例えば、
フランスから来た言葉であれば、
フランス語の発音ルールに則り、
特定の最後の文字を
発音しないこと等があります。
これは英語っぽくない単語だなあ、
と思ったら、
迷わず辞書を引きましょう。
C 多音節単語
は、
語幹の周囲に
様々な音節が加わりますね。
まず、
その単語の語幹が何なのか
どのように出来上がった単語なのかを
理解出来ないと、
フォニックスのルールを
感じづらいことがあります。
づらづらと長い単語だなあ、
と思った時には、
辞書を頼りにするのが無難です。
スライドメソッド@TimesSq
モリヤマハルカ